2009年12月31日木曜日

2009 Best Shot

2009年のBest Shotです。





サンフランシスコ, コイトタワーのふもと, 10.08



パロアルト,サンドヒルズロード, 08.02



鎌倉, 釈迦堂切通し, 12.21

日本とアメリカを往復した年でした。
来年はもっとよい景色や人を撮るぞ。

それでは、みなさんよいお年を!

2009年8月16日日曜日

カオスを指向するウェブ、コスモスを指向するウェブ

ウェブのサービスはカオス(混沌)とコスモス(秩序)が交互に登場するのではないか?
開発者の中で両方を指向する人は少なく、どちらかに好みが寄っている人が多いように感じている。

最初のカオス派


まず最初に登場するカオスがHTMLである。HTMLは柔軟な記法を持ち、ちょっとくらい文法エラーがあっても大丈夫。すきなフォント、色、画像、言語を表示できる。統一された書き方やフォーマットはない。「リンク機能」が特徴で、自分のページへも、他サーバーのページへもリンクをはっていくことができる。
何を発信しても許される自由の空間、パラダイス! HTML(ウェブサイト)を作るのは、楽しいからだ。自分のコンテンツを発信できる。自分だけのメディアがもてる。
それだけで満足だったし、画期的なことだった。HTMLは、世の中に間違いなくカオスをもたらした。

コスモス派


しかし、そうなると情報がばらばらであることに満足できない人が現れる。地球上のHTMLは各サーバーに分散し、全体はどうなっているかを把握する方法はない。そもそもページが永続する保証もないし、リンク切れになるとページの関連性は失われる。Yahooは、Web上にあったHTMLを手動で順番にカテゴリ分けするサイトをつくった。来る日も来る日もリンクというぐちゃぐちゃな糸をたどって有用なサイトを見つけては情報を分類していった。

そしてまた、カオス派


カオスを生み出すのが好きな人たちはHTMLでは満足できなかった。発信したいことはもっと山のようにあるのに、いちいちHTMLを作成してサーバーにアップロードするのは手間である。そこで、「ブログ」が生まれた。これは便利だった。HTMLの知識がなくても、ウェブのテキストフォームにテキストを打ち込むだけで自動でウェブサイトを作ってくれる。手軽になったので、ますます多くの人が高い頻度で情報を公開するようになった。

こまったコスモス派


ブログの登場でYahooは途方にくれた。これほどまで多くのページが氾濫するとは想像していなかった。もはやディレクトリ分類は機能しなくなった。そこで、みんなにとって有用なページの分類するのではなく、自分が必要な特定のキーワードに対して有効なページを探し出す技術を開発した。そこで抜きんでたのでがGoogleである。Googleの会社のミッションは「世の中のすべての情報を整理(オーガナイズ)すること」である。つまり、Googleの創業者は、世界の情報はコスモスでなければならないという、強烈な信念をもっていると思われる。
また「ソーシャルブックマーク」もコスモス派の成果の賜だ。ソーシャルブックマークによって混沌としたブログは、だいぶ整理されることになった。

最近のカオス派とコスモス派の攻防


Googleによってウェブの情報はすべて整理しきれたように見えた。しかし、カオス派もめげない。
最近のカオス派のめだった動きは、Twitterと動画だ。Twitterは、つぶやきをどんどん投稿していき、友達がそれをほぼリアルタイムで見る。@マークをつけて返信できるが、スレッドがないため、会話はどんどんと予想できない方向に派生していく。
GoogleはまだTwitterを「オーガナイズ」しきれていない。まずTwitterは時間が大事であるが、Googleの検索結果は、かならず遅れる。次に、一つのつぶやきは一つのURLを持つが、Twitterのつぶやきを一つだけ見ても意味のないことが多い。前後の文脈が整理しきれていない。
動画もまだまだである。いまは「タグ」を検索するようになっているが、動画の中身は検索できていない。タグがついていない動画のほうが多いだろう。またリアルタイムの動画配信になるとまさにカオスである。有益なリアルタイム配信はどこにあるのか? 探すことは容易ではない。

まとめ


カオス派とコスモス派は上にあげたように大きな波として交互に来る場合もあるし、小さな波はもっといたるところで起こっている。どちらかが起きるとどちらかがカウンターパートとして登場するのは歴史の必然であるようだ。
両者は補完関係にあるが、一つ言えることは、カオス系サービスは、生み出した混沌を整理するサービスがなくても、単体で支持されなければ大きな波にはなれない。

カオス派、コスモス派と呼んできたが、カオス派=創造派、コスモス派=整理派と呼んでも問題ないだろう。
あなかはどちらを指向するだろうか?

紙copiの10年をビジネス視点で振り返る



紙copiの開発と公開は1999年。今年で10年目になる。「自動保存」と「ブラウザからコンテンツをつかんでドラッグすると取り込める」機能が売りのスクラップブックソフトである。
またインターフェースが非常に細かい点まで作り込まれているため、一旦自分のメモを紙copiにとりはじめると、それ以上の使い勝手がないかぎり他のプロダクトには乗り換えない。例えば、Outlook Expressのようにメジャーな管理アプリに「メモ機能」がついているものは少なくない。しかし、紙copiの手軽さには及ばないため、乗り換えるユーザーはすくないと思われる。

2003年にMicrosoftのOne Noteが発売され競合となったが、使われているという話を聞かない。その後GoogleからGoogle Notebookが無料公開されたが、一旦公開中止となった。One Noteはメモ帳というわりには複雑すぎ、Google Notebookは、ブラウザのプラグインだったため、メモを取るには非力だったことが敗因と思われる。
2008よりEvernoteが、メモに特化したアプリを公開。これが紙copiとコンセプトも機能も近く、強力な競合となっている。
しかし、直接の競合アプリが2008年のEvernoteまでなかったことは紙copiにとって幸運であった。その間、日本市場においてはマーケティングの努力なくシェアを拡大した。

紙copiの成功要因分析


1. 作りこみ
紙copiの特徴の一つは完成度の高さにある。「メモを取る」という単一機能を徹底的に作り込んでいる。主要な機能は洛西が高校2年〜大学1年の3年間でつくったものである。この間、有料化を一度試み、時期尚早と判断して無料に転換、その後はひたすら機能をブラッシュアップすることに専念したことがこの結果を生んだと考える。また高機能化の道を歩まず、機能を追加するたびに以前の機能をけずり、シンプルさを維持してきた。シンプルで高速なことが製品のアドバンテージであり、そこからは逸脱しなかった。

2002年(大学2年)に再び有料化(無料バージョンと有料バージョンの両方を公開)、このときはすでに雑誌等で頻繁に紹介されユーザーがついていたため当初から順調に売り上げを伸ばした。

2. ニッチ
主要プレイヤー(MS, Google)も参入したとはいえ、彼らの本気度は、それほど高いとはいえない。おそらくこの市場がニッチであるためだと思われる。ニッチであるため10年間ブルーオーシャンを歩んで来たといえる。

3. 乗り換え障壁
アプリの特性上乗り換え障壁が高い。日常生活において「メモ」というと、乗り換え障壁はなさそうだが、PC上における「文書作成=エディタ」は使い勝手が重要で、乗り換え障壁が高い部類のアプリケーションになる。またエディタにはない機能として、データ蓄積機能があるため、この点が乗り換え障壁をより高くしている。また継続的に利用するアプリであり、時代がかわっても需要が安定している。

4. テキストファイル
紙copiは、データの保存形式としてディレクトリとテキストデータを利用している。それぞれを「箱」「紙」という日本風の名称をつけているが、独自のバイナリやデータベース等を利用していないため、可搬性、スケーラビリティが高い。たとえばデスクトップ全文検索エンジンのようなものが登場しても、ユーザーは設定なしに紙copiのデータを検索できる。USBメモリにいれてどこでも持ち運ぶことができ、どんなOSからでも(「メモ帳」などを使って)データの閲覧と編集が可能である。開発当初はこれらの技術はなかったが、テキストファイルを採用したためシームレスに対応できた。

5. ノートパソコンの普及
デスクトップパソコンに変わって、ノートパソコンが広く普及したことも紙copiの普及の要因の一つだろう。メモは、気軽に取るものであり、会議室や移動中などに取ることが多い。この用途のためには、軽量でバッテリーが長持ちする携帯性の高いノートパソコンが向いている。ノートパソコンはデスクトップパソコンに比べて非力であるが、紙copiは軽快に動作するためノートパソコンに適したアプリケーションだった。ノートパソコンは、近年、ネットブックやスマートフォンに見られるようにますます小型化の一途をたどっており、今後も紙copiのように使い勝手がよく、軽快なソフトウェアが必要とされると考えられる。

ビジネスモデル


2002年、最初の購入システムは洛西が構築。氏名と住所とメールアドレス等をウェブフォームに入力すると、住所に対してシリアル番号と請求書を郵送するというものだった。
価格は1000円〜3000円の変動式。利用頻度や紙copiへの愛情度などをアンケートで選んで回答すると値段が決定されるという仕組みだった。この方式は誤解されることも多かったが、多くの人が2000円、3000円を支払い、機械的でないところが好感を生んだと思われる。サポートはフリーの頃より協力してくれたみけさんに頼んだ。一度も顔を合わせることなく契約をした。

2002年にユミルリンクに販売とサポートを委託。2500円で販売を開始。
2005年にジャストシステムよりOEM版「ネタの種」の販売を開始。
2005年より開発メンテもユミルリンクに委託。
ユミルリンクが英語版の開発を試みるも中断(継続中)。
2008年末より洛西が開発ディレクションに参画。
現在はユーザー数約20万人。

紙copiのビジネス的弱点


1.
一度買ったらバージョンアップが無料であるビジネスモデル。これはシェアウェア系のソフトによく見られるが、バージョンアップのたびに料金を取る商品にくらべると売り上げが小さい。需要に対して100%売り切ってしまうと、利益がなくなる。

2.
Windowsに依存している。細かい作りこみをすればするほどそのOSに深く依存することになる。Windowsの時代があとどれほど続くかはわからない。この問題に関しては、現在紙copi Netにより対応プラットフォームを広げている。

ブログのデザインを変えて新調

ブログのデザインを変更しました。

ブロガーのテンプレート集のページが見つかったのでそこから気に入ったものを選んで設定しました。
気分がすっきりしますね。

ブログを書こうと思うきっかけは様々だと思いますが、僕の場合はなやんでいるときですね。
文章にしてブログとしてだしてみると、意外にすっきり整理されたりするものです。
そのため、何ヶ月に一度しか、更新されません。それもそのときまとめていくつか書きます。

今回もその用途で使おうと思います。

2009年7月8日水曜日

TwitPaintを公開

TwitPaintって何?


TwitPaintは、Twitter上にお絵かきを投稿するサービスです。
とっさに思い浮かんだカタチや感情を140筆以内で描いてフォロアーに見せることができます。





何に使うの?


TwitPaintでは、フォローしている人があなたの作品の上に絵を描いて、リミックスすることができます。 これによって、Twitter上で、マルバツゲームのような遊びをしたり、ブレインストームをしたりして、あなたの絵の世界が広がっていきます。

ユーザー登録したい


本家のTwitter.comでアカウントを作ることができます。

楽しいことうけあいです。ぜひつかってみてくださいね。