2007年1月7日日曜日

つりコン:電車を楽しくするコンピュータ

洛西です。

研究室のプロジェクトの「つりコン」をWISS2006という研究会で発表しました。

↓概要は、下のような感じになっています。

turicon.png

図を見れば一目瞭然ですが、これは電車のつり革に小型の液晶を埋め込み、様々な情報提示や操作などができるようにした端末です。

研究室の後藤君を中心に、実機を3台制作し、実際にソフトウェアを動かしてみました。
と言っても、電車の中に持ち込んだわけではありません。室内に設置しました。
僕はソフトウェア担当ということで、 つりコン上で動作する電車内で遊べるゲームコンテンツを作りました。
このような、一件ばかばかしいと思えるアイデアでも実際に制作して遊んでしまうというのが、安村研究室の特色でもあります。

実際に遊んでいる様子をご覧あれ。WIIのようにつりコンを振り回してゲームをコントロールすることはできないのですが、つりコンをつり下げる台に振動センサーが組み込まれているため、電車がゆれると、画面内のコンテンツもそれにあわせて振動します(環境変化の活用)。
WISSでの来場者の反応は上々でした。つりコンは、対話発表賞をいただきました(対話発表賞は、来場者の投票で決まる賞です)。

turikon_video.png

もっと詳しい情報が欲しい方は、PDFをご覧下さい:
つりコン:電車空間におけるつり革型情報端末の提案と試作(PDF)

一番大事なつりコンのコンセプトですが、「電車内の問題を解決する」ことに主軸をおいています。
関東に出てきて電車のラッシュを体験し、あの屈辱的な感じを味わうことになりました。関東で何が一番いやかといえば、間違いなく電車の混雑と答えるでしょ う。話はそれますが、先日Apple本社で、どうやったらJobsに軽量なMacBookをつくるよう説得できるか?という話をしていて、一番よいのは、 「Jobs自身に17インチの(重い)Macをもって山の手線に乗ってもらうことだ」という結論がでていました。それくらい、通勤電車の苦労は体験しても らわないと分からないし、逆に一度乗れば、すぐ理解できるものだということでしょう。

つりコンを使えば、混雑を緩和できるわけではありませんが、ゲームなどのエンターテイメント性を持ったコンテンツを出すことで、若者が積極的に「席 から立つ」ことが期待できるかもしれません。また対戦ゲームなどを搭載すれば、携帯や音楽プレイヤーのようなプライベートなメディアとは異なるメディアを 提供できるようになるかもしれません(電車内は、パブリックな面とプライベートな面が共存する不思議な空間です)。僕は、そんな期待をつり革にいだいてい るのですが、いかがでしょうか?
もっとも個人的には、自転車が大好きなので、電車通学/通勤はできればしたくないのですが。

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