日頃、紙2001、紙copiのご愛顧ありがとうございます。 「ネタの種」について私からの発表が遅くなって申し訳ありません。
ネタの種と紙copiのどちらを買うべきかというご質問を多数いただいていますので、ご回答いたします。
なお、この回答は開発者である洛西の見解ですので、ネタの種の販売元であるジャストシステム社の見解ではないことをご承知おきください。
機能の比較
機能的にはネタの種は現在の紙copiに
1.一太郎との連携機能を強化
2.ジャストシステム風のインターフェイスを搭載
3.その他改良
したものです。
1は、具体的には
《ネタの種→一太郎》
・作成したテキストファイルを一太郎ファイルに一発変換し、自動でテキストの構造を読み込んで一太郎のアウトライン化処理を行う。ただし、一太郎2005にのみ対応しており、古いバージョンの一太郎には対応していません。
《一太郎→ネタの種》
・ネタの種上で一太郎、花子、三四郎ファイルを表示する際、ジャストシステム社から提供されたコンポーネントを直接読み込んで使用する。そのため、ネタの種でこれらのファイルを安定的かつ高速に閲覧することができる。
2は、
・アプリケーションのアイコン、ツールバーや箱、しおりのアイコン、並び替えのタブがジャストシステム風のデザインに変更されている。
・インターフェイスの色彩や箱の色の配色(カラーセット)がジャストシステム社のものに変更されている。
3ですが、
・ジャストシステム社の基準による細かいバグ修正が行われている。例えば、メニューの文言修正、ダイアログのフォントサイズの見直し、フォーカス移動の最適化、ファイルの移動時の上書き処理の分かりにくい点の修正などが計られている。
・デフォルトの箱の保存先が「< マイドキュメント>\ネタの種」に変更されている。
サポートの比較
さらに機能面以外では
1.ジャストシステム社によるサポート態勢。
2.パッケージ版(店頭およびWeb販売)には製本されたマニュアルが付属。
が主な違いになります。
1は、紙copiのサポートはこの掲示板やユミルリンク社の「お問い合わせコーナー」で行っていましたが、「ネタの種」のサポートは全てジャストシステム 社が引き受けます(逆に、ネタの種についてここの掲示板で質問されてもお答えできません)。ジャストシステム社のサポートについては私は詳しくありません が、ジャストシステム社のサポートは企業による顧客の信頼を重視したものになるだろうと思われます。
2は、デジタルデータによるマニュアル/ヘルプは読みづらく、どうしても「本」が欲しいという方には重宝すると考えています。マニュアルは、A5判、全 52ページで構成されています。以上が、「紙copi」と「ネタの種」の違いです。提携の背景私が、ジャストシステム社と「ネタの種」の共同開発に踏み 切った理由は、ジャストシステム社がパッケージ版を制作することで、より多くの人に(オンラインソ フトウェア使用者層以外の人に)、紙copiの使い勝手と機能を提供できると考えたからです。開発物をより多くの人に使ってもらえることはプログラマーと してこの上もない喜びです。また、個人的に昔からジャストシステム製品のファンだったということも、提携した理由の一つです。
今後の展開
今後の展開についてですが、ネタの種と紙copiどちらもバージョンアップが止まることはありません。半年以内に紙copiもバージョンアップしま す。どち らもユーザー様からのフィードバックを元に改良を重ねていきたいと思います。ただ、使用者層や販売形態が異なるため、発展の方向性がずれてくる可能性はあ ります。ネタの種に関してはジャストシステム製品との連係が今後より強化される可能性があります。紙copiは、ユーザー様の意見をすぐに反映できるとい うオンラインソフトウェアのメリットを活かしていきます。私の発想を形にし、ご意見をいただく「実験の場」として新たなソフトウェアを試行錯誤して創って いきたいと考えています。紙copiのサポートについては、今後も今と変わることはありません。また、フリー版の紙 2001の公開を中止することも、現段階では考えていません。
どちらを選ぶべき?
まとめますと、現状では、サポート/マニュアルを除けば機能的に差はあまりありませんが、今後の発展によっては変わってくる可能性もあります。ネタ の種は、 紙copiの市場を広げるものですので、すでに紙copiを持っている人が二つ買う必要性はありません。ただし、一太郎2005を頻繁に使われる方は、連 携の良さという点でこの際、紙copiからネタの種に乗り換えられてもいいでしょう。
まだ、どちらも持っていない人がどちらかを選ぶ場合は以下を参考にしてください。
http://www.kamilabo.jp/tane_diff.html
個人的には、これまでの発展を支えてくださったさまざまな方々とのやりとりを振り返
りますと、「紙」という名前に愛着があり、簡単には捨てられそうもありません。
今後とも、皆様の変わらぬご支援をよろしくお願い申し上げます。
2005年2月17日
参考URL:
ジャストシステム「ネタの種」トップページ
http://www.ichitaro.com/2005/opt/neta/
ITmedia特集 考える前の道具「ネタの種」
http://www.itmedia.co.jp/pcupdate/articles/0502/10/news001.html
Amazon
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0006YYLMI/250-8159101-0561039